俳句の楽しみ(その2)

結社の俳句誌に投句を始めてからちょうど2年が経った。
句会の出席は何回になるだろう。月二回の定例句会と臨時の句会を合わせると30回前後というところだろうか。最初は息も絶え絶えになるほど大変だった選句にもすっかり慣れて、楽しく続けられている。

10年選手も20年選手もざらにいる中で、私はまだまだヒヨッコに過ぎない。とはいえ2年経ったのだ。私の後から結社に参加してきた方が何人かいるし、以前はどのように接してよいかわからなかった先生や幹部の方々とも自然に話ができるようになってきた。ようやく会の全体像が見えるようになった気がしている。

俳句の会は全国に数え切れないほどあり、冊子を発行している結社だけで数百社もあるらしい。それぞれに歴史や特徴があって千差万別だろうと思う。私が加入している結社は比較的規模が大きく定例句会だけでも10以上あるので全部に出ることはできない。重複して参加している方からのお話で何となく知るばかりだ。

私は一つの結社だけに在籍している”純血種”だけど、多くの方が他の結社にも在籍しているらしい。私よりも後から入ってきた方々も、他の結社に長年所属してきたベテラン俳人が多い。なぜそうなのか、理由は人それぞれ。私は今の結社で手一杯なので、他の結社にも顔を出すなんて想像もできないけれど。

俳誌に投句し句会に参加してからというもの、自分勝手に句をSNSに挙げていたころと較べて句が上達したような気はしている。句会で恥をかきながら、少しずつ俳句のイロハが身についてきたからだと思う。俳句を選ぶ目も少しずつ養われているような気がしている。「自分のレベルより高い句は選べない。」という先生の金言を肝に銘じている。

最初はわからなかったけれど、先生は初学者の私に何気なく指導してくださっていたのだと、後から思い当たることが多い。一度の句会で少しずつ、初学者にもベテランにも目の届く指導されていて、すごい先生だと思う。先生は数十年にわたって月に10回以上の句会を催しているので、ちゃんと数えていればギネス間違いなしだろう。その境地たるや想像もつかない。

◯岡本太郎記念館にて◯

2年が経って、俳句の楽しみに「お出かけ」の要素が大きくなってきている。吟行句会を繰り返すうちに、なじみの顔が増えて楽しくなってきたのだ。だんだんと足が伸びて、2年目からは少し遠くの句会にも参加するようになった。虚子記念館のある鎌倉はもちろんのこと、虚子が疎開していた小諸にも行ってきた。一人で出かけても句会に出れば見知った方々と楽しく過ごせる。素晴らしい仕組みだと思う。

まだ動けるうちに・・・というのがモチベーション。娘に鶏の世話を任せられるようになったので、年に一度くらいは泊まりがけの吟行で羽を伸ばそうと思っている。

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