コーヒー中毒顛末記

11月からボランティアなどで忙しかったので、2ヶ月近くホームページ用の文章を書けずにいたけれど、やっと落ち着いた日常を取り戻している。

このぐらいは若い頃なら忙しい部類に入らなかっただろう。でも今は、そんな程度でも疲れて無理ができなくなった。少し頑張りすぎたのがたたってしまい、先週は目眩で一日寝込んでしまった。

無理ができないといえば、コーヒーもそう。
20代から朝昼晩とコーヒーを飲んできた。飲み過ぎると動悸がするので、レギュラーコーヒーは外に限定し、家ではインスタントを薄く淹れていた。梟翁は、いつもコーヒー入りのマグカップを持つ私に、「おまえはコーヒー中毒だな。」なんて呆れていた。

本当に中毒だと悟ったのは還暦の手前の夏だった。夏バテの消化不良が何週間も続いたことがあり、コーヒーも胃腸にダメージがあるので飲めなくなった。するとコーヒーを断って3、4日後、禁断症状と思われる変な頭痛に見舞われたのだ。不快な鈍痛だった。やはり私は中毒だったんだ、と納得した。

その頭痛が一週間ほどで収まり消化不良も治ったので、やっとコーヒー解禁!とばかりに、馴染みのカフェで一杯楽しんだ。すると、その晩布団に入っても頭が冴えて眠れない。中毒が治ったらカフェインに弱くなってしまったのだ。アル中の人もアルコールを断つと酒に弱くなるのかしら?

とにかくそれ以来、コーヒーは気をつけて飲むものになった。体調の良い朝にアメリカンコーヒーを飲むこともあるけれど、カフェではたいてい紅茶かハーブティーを注文している。

話はそれだけでは終わらない。その年の冬、ある異変に気が付いた。
以前より寒さが堪(こた)えないし、酷い手荒れがなくなったのだ。「寒い寒い」と背中を丸めて歩いて、梟翁に「貧乏くさいから背中を伸ばせよ。」と言われることがなくなり、靴下にホッカイロを入れることもない。一年中手荒れが酷くて、特に冬はしょっちゅうハンドクリームを塗り、ひび割れでいくつも指に絆創膏を貼り、水仕事ではプラスチック手袋をつけていたのだが、ハンドクリームも絆創膏も手袋もいらなくなったのには心底驚いた。

長年(30年以上)悩んできた冷え症も手荒れも、コーヒーのせいだったのだ!コーヒーにはある種のミネラル成分を排出する作用があるのかもしれない。コーヒーを飲みたいだけ飲めないのはちょっと寂しいけれど、冷え性や手荒れの大変さが無くなったことの方が嬉しいので、結果オーライ、バンザイである。

あれから数年経つけれど、冷え性も手荒れもない快適な冬を過ごしている。そして、コーヒーを美味しそうに飲む友人に「手荒れは大丈夫?」と尋ね、荒れていると聞けば、「きっとコーヒーのせいだから、コーヒーを減らすといいよ。」と伝えて、ちょっと嫌な顔をされている。

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