お隣の男の子は、会うと挨拶をしてくれる。今日は、大きな鳴き声の赤ちゃんだった頃から知っているその子が「小学生になったんだ!」と嬉しそうに報告してくれたので、お祝いに我が家の卵をプレゼントした。とても喜んでくれたので嬉しかった。アローカナの卵は「幸せの青い卵」と呼ばれていて、薄い青緑色の卵の殻が珍重されている。でも割れば、普通に黄色い黄身の卵が出てくる。
今朝、ある発見があった。ご飯にのせた卵の黄身の色が、明らかに違っていたのだ。いつもはレモンイエローなのに、今日は少し濃いアーバンイエローになっている。ちなみに、巷ではパプリカの粉を餌に混ぜて与え、オレンジ色の黄身にしている卵が多い。その方が食欲をそそるらしいけれど、我が家は餌に輸入品を入れない主義なので、レモンイエローの黄身なのだ。
それが今朝は、アーバンイエローに変わっていた。
理由はすぐにわかった。桜が咲き始めたころから雑草がぐんぐんと伸びたため、私はがんばって雑草取りにはげみ、取った草を鶏たちにあげていたからだ。鶏たちは草が大好物で、あげると喜んで食べる。抜いた雑草の根には小さい虫もついていて、コガネムシの幼虫がでてきたりすると大変な騒ぎで奪い合って食べる。
養鶏では緑餌(野菜や草)がとても重要と言われ、良心的な養鶏家ほど野菜や草の調達に苦心をするといわれている。我が家も雑草や畑の残り野菜をあげたりスーパーでキャベツの葉っぱを調達し、緑餌を切らさないようにしている。ただしキャベツの割合が高いので、普段はレモンイエローの黄身である。それが今回、雑草をたくさん食べたおかげでアーバンイエローに変わった。葉緑素をたくさんとりいれたので葉酸が多めになっただろうし、味も心なしか濃厚になったようだ。
4月といえばキリスト教のイースター(復活祭)で、卵の殻に装飾を施したイースターエッグを飾るなど、卵がシンボルのお祭りだ。卵が生命のシンボルだから、そしてイースター期間の卵は特においしいからだと聞いたことがある。冬が過ぎて気候がよくなるから卵が美味しくなるのかなあと思っていたけれど、それだけではなかった。鶏たちがぐんぐん伸びる若草や土の中の幼虫をたくさん食べることもイースター時期の卵を美味しくする理由に違いない。
今年は鶏インフルエンザが多発して、百万羽もの鶏が殺処分の憂き目にあったと聞く。そのため、卵の値段が上がっているそうだ。殺された鶏たちが可哀想すぎる。どうしてあんなに殺さなければならないのだろうか?隔離よりも殺処分の方がコストがかからないからなのだろうか?人間の醜悪なエゴイズムに慄然とする。
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