久し振りの英語講釈です。今日は「勘違い」の典型みたいな話をお聞きください。英語の学習で初期から中期へ、関係代名詞が出てきて文章と節と接続詞の相関関係から生まれる疑問というか勘違い、思い違いがあります。
数年前の「知恵袋」での質疑でこんなケースがありました。質問は「この文は understanding と how の間の that が省略されていますか?」ということで、以下の文章が挙げられていました。
Q:Learnig the importance of understanding how you feel and others feel really helps children navigate every social relationship in their lives.
一瞥して欠陥のない文章で私はこう答えておいたのです:
A:まったく欠陥のない文章で、how(接続詞) you feel and others feelがunderstand(ing)の目的になっています。構文的にはlearning~ feel (S) helps (V) children (O) navigate(OC)というつながりです。ご参考まで。
ところが質問者は明らかに勘違いされて、補足でこう問い返してこられたのです:
接続詞ではなく、関係代名詞の that も省略されていないのでしょうか?よろしくお願いします。
明らかに接続詞/関係代名詞と節の絡みがまだ消化されていない学習者です。関係代名詞「も」という辺りにその兆候が見えます。私はこう応じました:
A:補足へのコメントです。仰る意味がわかりませんが関係代名詞が必要な構文ではないと思われます。
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○ how~others feelの名詞節がunderstandingの目的語になっているという単純な構成です。きっとなにか思い違いをされているんのだと思いますよ。
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○ 想像ですがunderstandingの目的語はそれ以下全部と思われてはいませんか。ヒントとしてhow you fee and others feelという名詞節を括弧でくくって全体を眺めてみてください。
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○ 全体を訳すとこうなります:「括弧(自分がどう感じるか他人がどう感じるか)を理解することの大切さを学ぶことが子供たちにはこれからの人生における社会関係すべてを乗り切っていく力になるのです」
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○ くどいようですがこの文章は完全で関係代名詞(thatであれなんであれ)が入る余地も理由もありません。きっと壮大な思い違いをされていると思います。ご参考まで。
質問者からはこんなコメントがきました。(二人から回答があった):
☆ お二人とも詳しく教えてくださり本当にありがとうございました。ベストアンサーにとても迷いましたが思い違いに気づかせていただきましたのでwyeatearpさんにさせていただきます。
wyeatearpとは「知恵袋」での私のハンドル名です。あのサイトにはほぼ三年間カテゴリーマスターで常駐して無数のBAを頂戴しました。日英のもの書きに忙しい昨今、そぞろ懐かしく思い出します。
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