國を取り巻く政治情勢が只ならぬとき、よくもまあ日本はこうまで脳天気でいられるものじゃ。いや、起き上がり小坊師が立つか立たぬか、頼る頼らぬが話題になるとは!何をか況んや。
起き上がり小坊師?と訝(いぶか)られようが、それはこういうことなのじゃ。
安倍の勢いを削ごうの虚仮の一念から、やれやれ森友だ加計だと、心ある国民の顰蹙(ひんしゅく)を余所に国会の空回りを厭わなかった民進党が、バチが当たったのか、いま崖っぷちに立っておる。都議選の為体(ていたらく)を引責して、さなきだに信望に欠けた女性代表が辞任、どちらが選ばれても一騒動かといわれるなか新代表に推された前原誠司が、これぞ目玉と推した山尾志桜里がとんだタマで思わぬブーメラン、いまや立ち往生。
その前原氏、今夜、福島県会津若松市で例の渡部恒三を訪ねておる。元衆議院議長に代表就任の挨拶に立ち回ったのじゃが、その席で渡部氏に「国民から『前原内閣を作るぞ、前原やれ!』といわれるようにならねばダメだ」と発破をかけられ、その席で二体の起き上がり小坊師を贈られた。
ところが、この起き上がり小坊師については因縁があるのじゃ。平成18年、渡部氏は当時「偽メール」で厳しい党運営を強いられておった前原氏に小坊師を贈ったのじゃが、これがうまく起き上がらなんだ。場は凍り付き、前原氏はその後、代表を辞任する羽目になった。
その因縁の起き上がり小坊師じゃが、今夜の小坊師はなんとか起き上がったようで、ご機嫌の渡部氏曰く、「「長い政治生活の最後に『前原内閣を作った』と言って喜んで死んでいきたい。生きている内に必ず作る!」。
それにしても次元の低い話しじゃ。二大政党拮抗の緊張感など、どこを見ても影もない。それにしても安倍政権が強運じゃ。足腰にへたりが見えても、それを衝く野の勢力が不在じゃ。前原民進党には共産党を繋ぐレセプターがない。勢いこの党の風化は目に見えておる。緑の勢力を核に見え隠れする野の大同団結が早晩あるとも思えぬ。メディアに森友加計離れが見えるいま、安倍政権の真骨頂はまさにいまじゃ。期して待つべし。
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