さて晴耕雨読か、などと田舎の庵に引きこもって数年経ったいま、どうやら世間が手招きをして「出てこい」という。それというのも、日頃クラウドソーシングの窓口になっているLancersというメディアが、斯界最高齢だからとて、私をどこやら街の壇上に登らせようという企画を練り上げたのだ。八十歳を越えてネットを介して書きものをしている私は、どうやら怪物にも見えるらしい。
ということで、来月の初旬になにやら百人ほどの人々の前で、私がLancersの人寄せパンダまがいのパフォーマンスをすることになった。世代を代表して三人ほどの人間が、それぞれLancersを介しての仕事を通して「これからの仕事」を語るという趣向。私には高齢者の仕事の有り様を語って欲しい、とのご依頼だ。
これは面白いことになった、とほくそ笑んでいる。高齢化社会の到来といいながら、現実にネットに立ち込んで書きまくり、ほどほどの収入を上げている手合いは、それほどおるまいと思うからだ。着慣れた作務衣姿をご披露かたがた、ここを先途と気炎を上げてやろうと身構えている。
ご参考までにこの企画の詳細をご紹介しておこう。お近くの読者諸賢がお見えになられるなら望外の幸せだ。
『LIFE SHIFT』~あなたの人生も、100年つづく
~ 20代、40代、80代の実践者が語る、長寿時代のLife&Work
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